きたつむぎ商店について
きたつむぎ商店のお豆腐 — 手間を惜しまない、受け継がれた手しごと
世の中はとても便利になりました。スーパーに行けば食卓に並ぶものは何でも揃い、コンビニでもたいていのものが手に入ります。
それなのに、いまなぜ手作りの豆腐屋なのか。
朝のしずかな台所から、豆腐づくりは始まる
豆腐の仕込みは、まだ街が眠る早朝から。冷たい水と大豆、そしてにがりのご機嫌をうかがいながら、丁寧に豆腐をつくります。
釜で炊いた大豆から豆乳を抽出し、にがりでやさしく固める。型枠で水分を抜き、固まった豆腐は、冷たく澄んだ水の中でしっかりと締めていきます。
同じ材料でも、同じ豆腐にはならない
豆腐は不思議な食べ物です。毎朝同じように仕込んでいても、まったく同じものはできません。
- 前日の浸水時間で変わる大豆の具合
- その日の水の温度
- にがりを混ぜるときの攪拌のわずかな違い
これらすべてが重なり合い、その日の豆腐の“表情”をつくります。
きりっと固く締まる日もあれば、ふんわりと仕上がる日もある。しかし毎回、豆腐と対話をしながら「今日いちばんおいしい豆腐」を目指して仕込みます。
もし機械化すれば、効率はずっと良くなる。それでも…
もし大きな機械に材料を入れ、スイッチを押すだけですりつぶしから炊き上げ、型入れ、カット、包装までできるとしたら——作業は驚くほど効率的になるでしょう。
それでも、手づくりにこだわる理由があります。
この工程には、“思い”が宿っているからです。
加藤さんが若くして豆腐屋を開業され、50年かけて育ててきた味に、少しでも近づけるように。そしてそのやさしい味を、これからも多くの人に届けられるように。
日ごとに変わる豆腐の表情を楽しんでほしい
時には少し不恰好な豆腐ができることもあります。ひとつひとつ形も違い、同じ日は二度とありません。
豆腐は、その日その日の“季節”を教えてくれる食べ物です。
そんな、小さな違いを含めて楽しんでいただけたら——私たちにとってこれほど嬉しいことはありません。
電話: 01655-6-7525
メール: shop@kitatsumugi.com